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コラム

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基礎知識

2024.08.08

「答えは防災ヘリポート」⑥ 目指すべき津波タワー、洪水タワー その3


④ 屋上ヘリポート

我が国の透析患者数は約 35 万人です。約350人に1人が透析患者ということです。透析患者以外にも血液の病気の方、妊婦さんなど、「明日、 病院へ行けないと危険」という方が大勢います。「洪水から逃れ避難施設に逃げ込んだのでもう安心」とはならない方が必ずいます。そのような方を確実に病院へ搬送するためにはヘリポートが必要なのです。それもホイスト救助のための「R」マークの施設ではなく着陸できるだけの強度を持った「H」マークの施設が必要なのです。大災害時、ヘリコプターも短時間で多くの方を救助しなければなりません。どこにヘリポートがあるのか上空から見つけ、一度に多くの方を救出します。空から目立つ造りにすること、ホイスト救助ではなく着陸して救助できることが重要です。

 


避難施設はパイロットから視認しやすい、目立つ造りにしないといけない

⑤ 津波対策と洪水対策の違い

大津波の水圧・水勢は、河川の堤防決壊による洪水での水圧・水勢とは比較にならないほど大きく激しいものです。津波では海水だけでなく漁船や筏など大型の浮遊物が建物を直撃することがあります。津波避難タワーの建設においては最低でも水圧に耐えられる設計が必要ですが、さらに大型浮遊物の直撃を避ける準備をお勧めします。伊勢神宮(内宮)の五十鈴川に架かる宇治橋には上流からの浮遊物に対して橋脚を守るための「木除杭(きよけぐい)」が設置されています。津波対策のタワーにもピロティの柱を守るための「船除杭(ふなよけぐい)」が欲しいものです。

 

小冊子『答えは防災ヘリポート 著:木下幹巳』より抜粋

 

「防災ヘリポートの実績とお問い合わせ」

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