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2024.11.08

当社のヘリポート事業について、病院新聞社様の取材を受けました。


当社のヘリポート事業について、病院新聞社様の取材を受けました。

 

以下、記事全文
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エアロファシリティー
磁界の影響を受けない離着陸施設の普及に向け
アルミデッキ製を推奨

 

ヘリポートの設計・施工を手掛けるエアロファシリティー(東京都港区、木下幹巳社長)は、このほど開かれたものづくりの複合展示会「エヌプラス(N-Plus) 2024」の特別企画展「フライングカーテクノロジー」に出展し、ドローンや空飛ぶクルマといった空モビリティが離着陸する施設「Vポート」の課題とコンクリート床から発生する磁界の影響についてパネルを用いて紹介した(写真)。11日に開かれた同展示会のセミナーでは、同社の海老澤力ファシリティー事業部長代理が「磁界からVポートを守るーコンクリートから発生する磁界の調査報告」と題して講演。安全で磁界フリーのポートを普及させるために、離着陸施設の設置を今後検討する場合は磁界の影響をほとんど受けないアルミデッキ製を推奨した。

 

画像:賑わう展示ブースと講演する海老澤氏(いずれも10月11日、東京都江東区の東京ビッグサイトで)

 

ヘリコプターのコンパスを狂わす磁界

 

同社が離着陸施設の磁界調査を実施した経緯としては、ヘリポートから発生する磁界がヘリコプターのコンパスやドローンの磁気センサーを狂わす事態が相次いで報告されていることを挙げる。ヘリコプターのコンパスが正確な「北」を示さなければ誤った方向に離陸する危険がある。
海老澤氏は「ヘリコプターは人が操縦するため、磁界の問題が発生してもある程度リカバリーが効く」が、空飛ぶクルマやドローンは自律飛行のため、安全な運航に懸念が生じる可能性を指摘した。

 

磁気を帯びた鉄筋に原因があると推測

 

ヘリポートから磁界が発生する原因について同社は、当初MRIといった医療機器の影響を想起したが、調査などを経て、ヘリポートに使用されるコンクリート内の鉄筋に原因があるのではないかと推測するに至っている。鉄筋コンクリートの製造工程で、鉄筋を運搬する際に使用するマグネットクレーンによって磁気を帯びる可能性が考えられるという。

 

表:床材別のヘリポート磁界調査結果※講演資料より

 

磁北から90度ズレたヘリポートも

 

同社のヘリポート磁界調査結果(調査数26件)によると、アルミデッキ製は、PC床版製や鉄筋コンクリート製、鉄版製と比較して磁北からのズレが小さいことが分かった(表参照)。鉄筋コンクリート製では90度以上ズレているヘリポートもあった。

海老澤氏は、こうした結果を示した上で、ヘリポートの床材にはアルミデッキ製と非磁性コンクリートを推奨した。

 

アルミは軽量でメンテナンスフリー

 

アルミの特徴としては、軽量で施工性がよく、経年劣化が少ない点が挙げられる。重量はコンクリートデッキの10分の1以下で、ビルの躯体構造を小さくできるメリットもある。繰り返し離着陸しても、コンクリートのようなひび割れや雨水の浸水による鉄筋爆裂が発生しないためメンテナンスフリーだ。さらに熱伝導率が高く、ヒーティングによる融雪効果が高い特徴もある。

非磁性のコンクリートについては、プレキャストコンクリート床版の鉄筋を非磁性鉄筋にした「非磁性鉄筋PC床版ヘリポート」を同社が開発中だという。

今後の空モビリティの離着陸施設の床材の検討に当たって海老澤氏は、次のようにアドバイスした。病院や官公庁、商業ビルなど、反復利用が多い場合は磁界の問題だけでなくメンテナンスも考慮してアルミデッキ製を▽反復利用が少ない場合でも将来的に空飛ぶクルマやドローンの離着陸を見込む場合はアルミデッキ製もしくは非磁性コンクリート製をーそれぞれ推奨し、火災時などの利用を想定した緊急離着陸場など反復利用がない場合はコンクリートスラブや有孔鋼製床材の在来工法でもかまわないとした。

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