コラム
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「新・ヘリポートの造り方」
基礎知識
2024.08.01
「新・ヘリポートの造り方」計画段階から注意すべき一般的なチェック項目 その1
ヘリポートを設置するのはどこが良いのか。多くの要因をつぶさに検討し総合的な判断で最適箇所を探し出しましょう。
チェック項目を列挙します。まずは地上・屋上に関係なく一般的なチェック項目から。
チェック①【風(ダウンウォッシュ)の影響】
ヘリコプターからの吹き下ろしの風(ダウンウォッシュ)は非常に強いものです。飛行ルート直下では台風並みか、あるいはそれ以上の猛烈な風が吹きます。自転車置き場の自転車はみな倒れ、大人でも立っていられないほどの強風です。車椅子の方やベビーカーなどにも気をつけなければなりません。人や物が飛行直下に入ることのないルート選択が必要になります。
垂直移動は患者もスタッフも負担が軽い
またダウンウォッシュで砂や小石が飛び、駐車場の車にキズがつくというトラブルも多く発生しています。さらには「洗濯物が飛んだ」「農作物が影響を受けた」などのクレームも考えられます。
風の影響は地上ヘリポートの方が大きいのですが、屋上ヘリポートであれば風の影響が全くないかというとそうではありません。最も怖いのが屋上ヘリポートからのコンクリート片などの落下です。ハード(施設)とソフト(運用)の両面から入念なダウンウォッシュ対策を施す必要があります。特に地上ヘリポートでは、飛行直下に人が入らないようヘリコプターが飛来するときには警備員を配置して立入り規制をするか、館内放送で注意を促すことなどが必要になります。